判例

弁明の機会を経ないけん責処分が無効とされた例(テトラ・コミュニケーションズ事件(東京地裁令和3年9月7日判決))

コンサルティング業務等を行う会社から受けたけん責処分が無効とであるとして、これによって損害を被ったと主張する労働者が損害賠償請求訴訟を提起した事件で、東京地裁は、けん責処分は、弁明の機会を経ずに行われたものであって無効と判断しました。 経...
ニュース

【法改正ニュース】令和4年4月1日から改正育児介護休業法の施行~有期雇用労働者の取得要件緩和と就業規則等の見直し~

育児介護休業法の令和3年改正により、 ①雇用環境整備、個別の周知・意向確認の措置の義務化 ②有期雇用労働者の育児・介護休業取得要件の緩和(継続雇用1年以上の要件が撤廃) ③出生時育児休業(いわゆる、産後パパ育休)の創設 ④育児休業の...
Q&A

Q&A~クレーム対応と過労死(福岡高裁宮崎支判平成29年8月23日)~

Q. 当社の営業職の従業員が、クレーム対応等に追われており、出張からの自宅に帰宅した際に倒れて病院に運ばれ、その後急性循環不全により死亡しました。遺族からは、長時間労働及びクレーム対応に従事したことによる過労死だと主張されているのですが、直...
判例

雇用と業務委託の区別(労働者性の有無の判断基準)

1 問題の所在 近時、フリーランス型の働き方は増加傾向にありますが、企業が、フリーランスなどの個人事業主に対して業務委託契約や請負契約の形式で業務を委託する場合、実態において雇用契約であると判断されてしまうと、労働基準法違反その他の多数の...
判例

大幅なシフト削減が使用者のシフト決定権の濫用に当たるとして賃金請求権が認められた事案(有限会社シルバーハート事件(東京地裁令和2年11月25日))

1 事案の概要 介護事業等を運営する会社と本件労働者との間で締結されていた雇用契約書には、所定労働日や所定休日に関する記載はなく、手書きで「シフトによる。」と記載されているのみでした。本件労働者は、従来は、月に9日から15日はシフトに入っ...
Q&A

Q&A~死亡退職時における退職金の支払先(最高裁令和3年3月2日)~

Q. 当社の従業員が、不幸なことに交通事故により死亡しました。この従業員の妻より、退職金は妻の口座に支払って欲しいとの連絡がありました。当社の退職金規程では、死亡時退職金については、配偶者がいる場合には配偶者に支払う(配偶者がいない場合には...
Q&A

Q&A~過労死事案における上司及び取締役の責任~

Q. 当社は機械の製造を行う会社なのですが、ある従業員が業務中に脳出血を起こしてしまい、その後死亡しました。その従業員の遺族が、脳出血の原因は長時間労働にあるとして、当社のみならず、直属の上司や取締役に対しても損害賠償請求をすると主張してい...
Q&A

Q&A~退職勧奨を拒否した労働者に対する配転命令の可否~

Q. 当社において営業成績の低い社員に対して退職勧奨を行ったものの、これを拒否されたので、別の営業所への配転を命じました。そうしたところ、その社員が、配転は無効であると主張し、従前の営業所に出勤してきました。退職勧奨を拒否したことを理由とす...
Q&A

Q&A~計画年休導入時の時季変更権の行使の可否~

Q.当社では、8月中旬について事業場一斉の計画年休を導入しております。ただ、業務の都合で、計画年休取得日として指定した日に従業員に出勤をしてもらう必要が生じてしまいました。このような場合、年次有給休暇の時季変更権を行使して、別の日に年次有給...
判例

Q&A~法内残業に対する賃金の支払い (HSBCサービシーズ・ジャパン・リミテッド事件)~

Q 当社は、所定労働時間が7時間00分なのですが、法内残業が生じた場合には、どのような金額を支払えば良いのでしょうか。割増賃金の支払義務は生じるのでしょうか。 A 法内残業に対する賃金の支払いについては法的な規制はないため、割増賃金の...
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